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夕日を見てから星を眺め

レポートで書いた学生生活で一番泣いた経験、をいじって書いてみました。
ではどうぞー!www


 私が今までの学生生活で流した涙のうち、最も記憶に残っているのは高校三年時にサッカー部の最後の大会で負けたときのものだ。
 私の地元は田舎で学校が少なかったため、チームメイトはほとんど皆小学校時から顔見知りの人たちであり、付き合いは十年以上という人も少なくなかった。
 試合相手は県内でも指折りの強豪で、それに対して普通科進学校の我が高校は、その相手に当たるところまで勝ち進んだだけで凄い、といわれるような、ごく普通の学校だった。
 それが、いざ試合の蓋を開けてみれば誰もが予想だにしなかった接戦を繰り広げ、先制点を奪われるも後半に追いつき、なんと延長戦まで粘った。
 最終的に延長戦で点を奪われ負けてしまい、私はその場に立ち尽くした。
 その時脳裏にあったのは、延長戦に持ち込んだときに私、そしてチームメイト皆で言い合った「あと20分も楽しいサッカーができる!」という言葉だった。ついさっきまで当たり前のようにできていたサッカーが、もうできない。
 ただそれだけが頭の中にあって、私は何も考えることができず、涙も流れなかった。そのまま整列をして、挨拶をして、応援してくれた後輩たちや保護者の方達に挨拶へ向かった。
 全てが終わって、私がベンチに荷物を取りに向かい、ジャージを手にしたときに、後輩たちが泣いているのが目に入った。彼らにはまだ次がある。それなのに、彼らは悔しくて泣いてくれていた。
 周りを見渡すと、彼だけでなく他の後輩、学校外から指導に来てくださったコーチ、ずっと一緒に過ごしてきた同級生達の涙が目に入った。それを見て、私の目にも涙が浮かんできたのに気づいた。
 ユニホームで必死に擦るが、擦れば擦るほど止まらなくなって、私はその場に崩れ落ちた。負けた悔しさや、サッカーができなくなってしまうことでなく、『こんなに一生懸命熱くなれた人たちとサッカーができない』ことが、何よりも寂しかった。
 幸いにもその日の最終戦であったため、ベンチから退くようには言われず、ただそのまま長い間ユニホームに顔を埋めて泣いていた。後輩が「いきましょう」と肩を貸してくれるまで、私は立ち上がることもできなかった。
 立ち上がって、荷物置き場で泣きながら着替えた。その後、皆で円になって集まった頃にはすでに涙が止まっていた。
 三年生が一人ずつ皆の前で話して、私も後輩達に「このメンバーでやれて本当に幸せだった」というようなことを言った気がする。
 そして、コーチが私達に向かって「俺が今まで見てきた中でお前達が一番上手かったし、厳しいことを言ってもサボること無く熱心に取り組んでくれた。お前達にサッカーを教えられたことに誇りを持てる。今度は、サッカーの経験を人生に生かして欲しい」と言った時、私は涙を堪えることができなかった。いつも厳しいことばかりを言われたコーチだったが、最後に認めてくれた。
 皆で声を出し合って、走って、蹴った。朝練も自主的に集まって行い、放課後の練習が終われば怒られる時間まで居残り練習をした。練習が無い日は皆で集まってどうすれば勝てるか、上手くなれるかを語り合った皆の顔が浮かんだ。
 このメンバーで盛り上がったこの日以上に熱くなれることはもう無い、それだけがコーチの言葉と一緒に心の中で繰り返された。
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